株式市場

今回は株式市場について解説します。
株式市場は、企業が株式を発行して、それを売買する場所です。
この市場では、投資家たちが企業に投資し、成長する企業や利益を出している企業の株式を買い取ります。
このようにして、企業の成長と投資家の利益を結びつくことで、社会全体の経済活動が支えられています。
勉強
前回はこちら
スポンサーリンク

会社の種類

株式会社 返済義務のない長期的に使用できる資金を集めて、大規模な経済活動を行える仕組み。株式会社は社員(出資者のこと)に、株式を交付します。
この場合社員は、会社の債務についての責任を一切負いません。(有限責任
合名会社 社員(出資者)一人以上の無限責任社員からなる会社で、合名会社の多くが地元の零細企業です。
合資会社 無限責任社員が最低一人以上で、他に有限責任社員が一人以上いる会社のことです。
合同会社 社員は有限責任ばかりの会社です。外資系企業の現地法人や上場を考えていない会社がよく採用しています。

合名会社・合資会社・合同会社を会社法ではまとめて持株会社と呼びます。

有限責任:自分の出資金以上の支払義務がないこと

無限責任:自分の出資金以上の債務の支払い義務があること 参照

 株式会社

株式会社の特色

(1)株式の発行 
株式会社は株を発行することで様々な出資者から資金を集めることができます。

(2)株主の有限責任
出資者は出資金以上の支払い義務がありません。

(3)株式の転売
   株主は株を自由に転売することで出資金を回収しやすくします

株主の権利

株主は、上場企業の所有者の一人であり、その企業において様々な権利を持つことができます。

共益権 経営に参加する権利。株主総会議決権、株主総会招集権、株主提案権、代表訴訟提起権、役員解任請求権、閲覧請求権等。
自益権 経済的利益を受ける権利。余剰金の配当請求権残余財産分配請求権等。

株主の権利・義務は所有する株数に応じて平等です。これを株主平等の原則と言います。

株式

株式の特徴

企業は、事業で得た利益の一部を出資比率に応じて株主に配当を分配します。しかし、赤字であれば無配となり、経営破綻すると株式の価値がゼロになるリスクをがあります。
有限責任のため、企業に返済能力がなくなり負債が残っても株主は出資額を上回る債務義務を課されることはありません。ただし、個人企業の場合は経営者に個人財産についても請求権が行使されます。
株主は株式取得時に提供した資金の返還を求めることはできませんが、譲渡は自由であり市場に売却して資金を回収することができます。

企業を動物園で例えると、観客から入場料を受け取り、そのお金を元に動物たちを飼育し、観客に動物たちを披露することができます。同じように、企業は株主から出資を受け取り、そのお金を元に事業を展開し、利益を出せば株主に配当を行います。ただし、動物園であっても動物たちが健康でなければ観客に見せることができず、企業であっても健全な経営を求められます。また動物園には観客の安全や動物の福祉に配慮した運営が求められるように、企業にも社会的責任が求められます。

ビジネスエリートになるための 教養としての投資 [ 奥野 一成 ]

価格:1,650円
(2023/5/21 08:35時点)
感想(9件)

株式の種類

余剰金の配当に関する種類株式
普通株
優先株 普通株より配当や余剰財産の分配を優先的に受けれる。
劣後株 配当した残りの配当を受け取る。普通株の魅力を増させるために発行。
議決権を制限する株式
議決権制限株式 議決権を全く持たない株式や一部についてだけ議決権がある株式もある。議決権制限株式の合計は発行済株式総数の二分の一を超えると、二分に一以下にするための措置を取らなければならない。
譲渡を制限する株式
譲渡制限株式 株式を譲渡するとき、発行会社に承認が必要な株式

株式市場

発行市場(一次市場) 会社が新たに発行した株式を、投資家が購入する取引が行われている市場
流通市場(二次市場) すでに発行された株式を売買する市場

株式発行市場

企業にとっては資金調達の重要な場であり、投資家にとっては投資先の選択肢が増える新たな資産運用の場でもある、株式発行市場には、新規公開(IPO)と増資の二つのシチュエーションが存在します。